アスリートの実戦に直結するザーチャースクワット
筋トレで行うスクワットといえば通常は肩にバーベルを担ぐバックスクワットですが、それ以外にもあります。
ちょっとあまり知られていないけど個人的にはかなりおすすめのザーチャースクワットをご紹介したいと思います。
ザーチャースクワットってどうやるの?
ザーチャースクワットはバーベルを肩に担ぐのではなく肘に引っ掛けて行います。
具体的に言うとアームカールという種目をご存じだと思いますがそのアームカールでバーベルもしくはダンベルを下から持ち上げていって肘がしっかり曲がったあたりがフィニッシュポイントになりますが、そのポーズの状態でその曲げた肘の部分でバーベルを持ちます。
手のひらで握るわけではないので持つというよりは抱えるといったほうがわかりやすいかも知れません。
その状態からスクワットを行います。
動画を見て頂ければわかるかと思います。↓
ザーチャースクワットのメリット
では通常のスクワットにはないメリットは何なのか?
- アスリートの実戦で使われる動作により近い
- 姿勢が前傾になりにくいので腰を痛めるリスクが少ない
- 深く腰を下ろしやすいのでより効かせられる
- 肩を痛めていても行える
通常のバックスクワットは脚力の強化には最も効果的なトレーニングの王道の種目ですが肩に担いだバーベルを手で握って、その状態でしゃがみ込み立ち上がるという動作はスポーツや競技においても行うことはありません(パワーリフティングは別として)。
その点ザーチャースクワットは肘を曲げ脇を締めそこにバーベルの重さがかかります。
体の前面、お腹の中心に重量と力が集約しその状態でスクワットをします。
例えばラグビーでタックルする、相手に体をぶつけるといった時もコアに力が備わった状態でないと力が分散し強さを発揮出来ません。
これは一例ですがアスリートが競技の中で実際に上半身と下半身の力を連動させて発揮する状況がこのザーチャースクワットでは行われるのでパフォーマンスアップ、実戦的な体幹強化に直結するため大変お勧めの種目です。
肩に担ぐバックスクワットは上半身は直立したまましゃがもうとすると後方に重心が掛かり過ぎてしまい後ろにひっくり返ってしまいます。
そうならない為にしゃがみ込みながら上半身はある程度前傾に倒していく必要があります。
背中を支える脊柱起立筋などの強化になる一方姿勢が悪いと腰痛を誘発するリスクもかなりあります。
その点ザーチャースクワットは体の前面でバーベルを抱えておりその状態からしゃがみ込みます。
この時かなり腕に負担がかかります。
前傾を強くしてしゃがみ込むと腕への負荷がより高まります。
脚力を鍛えるスクワットで扱う重量を腕で支えるのは当然困難です。
その為腕への負荷を最小限に抑えようと上半身は自然と直立に近い姿勢を取ろうとします。
バックスクワットのように体の背面側にバーベルがあるわけではないので直立に近い姿勢を取っても後ろにひっくり返ることもありません。
前傾姿勢が少ない分脊柱起立筋等の強化としては劣りますが腰痛のリスクは格段に少なくなりますし、フォーム作りも比較的容易です。
直立姿勢に近い分深く腰も下ろしやすく大殿筋等をしっかり効かせることが出来ます。
肩を痛めた状態でバックスクワットを行おうとすると肩に担いだバーベルのシャフトに手を回したくても肩が痛くて手が回らない、出来ても痛くて専念出来ないといった経験がある方もいらっしゃるかも知れません。
私が正にそうなのですがザーチャースクワットは肩を捻じることはほぼないので肩へのストレスなく安全に行えます。
ザーチャースクワットのデメリット
デメリットとして上げられる点も率直にお伝えしたいと思います。
- 肘がめちゃくちゃ痛い
- バックスクワットよりも高負荷は扱えない
- 下半身に対して上半身の筋力が弱すぎると効かせ切れないかも
ザーチャースクワットは肘を曲げたところにバーベルのシャフトが乗るのでそのままだと肘関節に重さが食い込んできます。
単純に凄く痛いのでそもそもその痛みに耐えられず重量を増やせない可能性もあります。
それを回避する方法としてスクワットパッドを使用することをお勧めします。
大体どのジムにも置いてあると思うので是非使いましょう。
ザーチャースクワットは大きな力を発揮する脚力を鍛えるべき重量を腕に引っ掛けて行う為脚力への負荷の限界の前に腕で支える限界が先に来てしまいます。
それに対してバックスクワットは肩に担ぐことでその高重量を腕ではなく筋肉の面積も大きい背中全体で支えて行います。
例えばバックスクワットのMAX(一回だけ上がられる最大重量)が100kgの人はザーチャースクワットでは100kgは上げられないでしょう。
連動しますが上半身の筋力が下半身に比べてかなり劣る場合、腕で支える為に必要な上半身の筋力(特に腕)が足りず結果として扱える重量が軽すぎて下半身に効かせることが出来ないといった懸念は考えられます。
まとめ
アスリートが実戦で上半身、下半身を連動させて筋力を発揮する状況とほぼ同じなのでパフォーマンスアップに直結する。
フォームも作りやすく肩を痛めている方にも出来る。
肘の痛みはパッドをセットすることで回避しましょう。
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